2016年04月02日

シジュウカラ語?あった…複数の声、組み合わせ

シジュウカラ語?あった…複数の声、組み合わせ
読売新聞 2016年04月02日 17時49分
http://www.yomiuri.co.jp/science/20160402-OYT1T50097.html?from=ytop_main5
 シジュウカラは、異なる複数の鳴き声を組み合わせて、意思疎通を図っていることを、総合研究大学院大学の鈴木俊貴研究員らが解明し、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した
 人間の言語では単語の使い方に語順があるように、鳴き声の組み合わせに文法のようなルールがあることも分かった。
 シジュウカラには10種類以上の鳴き声があるといい、複数を組み合わせて、さまざまな鳴き方をするという。
 研究チームは、複数の鳴き声のうち、危険を伝える時の「ピーツピ」、仲間を呼ぶ時の「ヂヂヂヂ」という2種類に着目。「ピーツピ・ヂヂヂヂ」という順番の鳴き方を録音し、野外で再生したところ、シジュウカラは周囲を警戒しながら音源に近付いた。
 一方、わざと順番を「ヂヂヂヂ・ピーツピ」と逆にして鳴き声を再生してみたところ、シジュウカラは警戒も接近もしなかった。チームは、鳴き方に一定のルールがあり、鳴き声の順番に意味があるとみている。
 国立科学博物館の浜尾章二・脊椎動物研究グループ長は「言語がどのように進化したのかを探る鍵になる発見だ」と注目している。


なんとこの記事は2011年読売が、ネイチャー・コミュニケーションズに「発表する」という記事を書いていた。しかもネイチャー・ニューロサイエンスが対象であった。アクセプトされなかったと読めるのである。これは小保方氏の『あの日』を読んだから、理解できるようになった事柄である。感謝する。

2011年06月27日 ジュウシマツに言語能力?
このブログに転載した昔のブログの記事に投稿していた。既視感があって驚いた。掲載されるまで5年かかったという計算である。
http://lunedi.sblo.jp/article/54786285.html
ジュウシマツに言語能力?…さえずりに文法
読売新聞 6月27日(月)11時11分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110626-00000718-yom-sci
 ジュウシマツのさえずりに人の言語の「文法」のような規則性があり、ジュウシマツはこの規則性を学習して、微妙なさえずりの違いを判別できることを、京都大の渡辺大教授や安部健太郎助教らのチームが突き止めた。
 人だけが持つとされる複雑な言語能力に似た高度な能力を持つ可能性があるという。27日の科学誌ネイチャー・ニューロサイエンス電子版に発表する
 ジュウシマツは鳴禽(めいきん)類の一種で、ピ・ロ・ロ・リ・ロ・リ・ロといった短い音節をつなげたさえずりで他の鳥と鳴き交わしている。しかし音節の並びに規則性があるのか、ジュウシマツがさえずりの違いを識別しているのかなどは不明だった。
 安部助教らは、同じ場所で飼われ“歌をおぼえた”雄のジュウシマツ17羽に、さえずりの音節の並びを、様々に入れ替えた音を聞かせたところ、特定の並び替えだけに反応した。具体的にどのパターンに、どのように反応するかは詳しくわかっていないが、ジュウシマツは、他の個体の多彩なさえずりを聞いて音節の並びの情報や規則性を学習し、並びの違いを識別できると結論づけた。


その古い記事で、言語の発生の問題としてなんだかわかったようなわからないような文章を付した。

テナガザルの一種で、ちゃんと統辞構造のある、しばしば、長い分節を交互に歌うものがある例が紹介されていて、このような鳴き声の分節が言語の起源のひとつであるかもしれないことは知られている。
これは昔のモデムを知っている人にはわかるだろうけれど、まず通信を行う前に、一定の信号を交換することでプロトロルを確立するというテクノロジーに類似している。
言語の機能は道具説、象徴説が哲学的に昭和時代まで優勢でヘボ哲学現象学や記号学は後者であった。コミュニケーション説は無視される傾向があったのは、認識論や存在論が哲学的関心で優勢であったからかもしれない。
コミュニケーション説もその範囲で理解されるのであり、ハーバーマスもそうであった。
さて、内容のないコミュニケーションが言語の第一機能だとすると、デリダの音声中心主義は大きく批判されることになる。また言語行為論に対する嫌がらせも同様である。
つまり、そもそも音声で信号を交換していること自体が言語の基本機能なのである。信号を交換するということがデリダが文句を言う誠実性それ自体なのであって、それ故発話は誠実性が前提になるほかないのである。そのため言語は嘘をつけるわけである。デリダがそれ以上のこと言ったかどうか定かでない。何しろ何を書いているのかわからないのだから。


さて、サール先生訳しまくって、多少知恵がついた。
要するに、たとえば「警戒」のような「意味」をあるタイプの「鳴き声」に課すのではなく、「警戒」のような「意味」という充足条件を「鳴き声の組み合わせ」という統語論的ないし形態論的離散性をもった充足条件にジューシマツが課すということである。
だがジューシマツ文法では、この研究では、文法的に統語論なのか形態論なのか不明である。組み合わせが、限定的な感じに見えるため、無限的離散性まではもたないと思える。
しかし、言語が指示(reference)より意味(sense)が先であることが示唆されて面白い。
「警戒」に指示対象はないのである。「愛」に指示対象がないように。だが警戒にも愛にも志向性はあるのである
「敵」という指示対象は、ジューシマツの心の志向的命題である。
posted by Kose at 18:35| 評論

アサヒ飲料缶コーヒー・ワンダ、AKB外す!BOSS秋元康死亡

アサヒ飲料ワンダ
http://www.asahiinryo.co.jp/wonda/sp/

デフレ不況下の無価値商品を競合させることで価値のないところに価値があるように見せかけるプロモーションを行った電通のプロジェクトのひとつがAKBだったのは、検証を続けている。もうAKBが話題になることもないのでやめにしたいが、これが決定版だ。AKBが「売れる」と秋元康が海外メディアのインタビューに自慢した一つのモデルケースが、アサヒ飲料ワンダのプロモーションであった。缶にシールがあり、そのシールでAKBとなんかゲームができるという、握手券商法類似プロモーションであった。
そのワンダはその後もAKBを起用し続けてきたが、やめた。

バイトルが、ラグビー・ジャパン・チームに変わったのは書いた。
ワンダの新CMはかなり予算のかかる陣容。ビートたけし、劇団ひとりと、もう一人よく知らない芸人だ。ビートたけしだけでもかなりのギャラだろう。

テレビ局の広告料収入が増えたので、低予算AKBは淘汰されたというわけである。秋元康は死んだ。
繰り返しになるが、B級グルメ、ゆるキャラコンテストなどの無価値商品競合型もおなじである。

FireShot Capture 21 - ワンダ I アサヒ飲料 - http___www.asahiinryo.co.jp_wonda_sp_.png



posted by Kose at 13:08| 評論

2016年03月31日

マイクロソフトのAI「Tay」が一時復活、また暴言

人工痴能!!!

マイクロソフトのAI「Tay」が一時復活、また暴言
CNET Japan 3月31日(木)11時36分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160331-35080422-cnetj-sci
 Microsoftの人工知能(AI)チャットボット「Tay」は、若者のくだけた会話を模倣するよう作られたが、Twitter上で扇動的で人種差別的な発言を繰り返した後、先週いったん「寝かしつけられて」いた。だが、短い仮眠を終えたTayは30日に目を覚まし、数時間にわたって無意味なたわごとを吐き出した末に、再び眠りについた。
 このAIを使ったTwitterボットは、Microsoftの研究プロジェクトの1つとして世に送られたもので、現実の人間とのやり取りを通じて、ミレニアル世代独特の会話を学ぶように設計されていた。だが、登場から数時間で、TayはTwitterによってインターネット上の最も悪い言葉を教えこまれてしまった。そこで生みの親であるMicrosoftは、「調整」を行うためとして、しばらくTayをオフラインにする対応を取った。
 だが、外出を禁じられた反抗的なティーンエージャーの多くと同様に、Tayは真夜中にこっそり家を抜け出すことに成功し、薬物でも摂取しているかのような暴言を吐き散らしてトラブルを起こした。そのおしゃべりが最高潮に達したとき、Tayは合計10分間にわたり毎秒7回ものツイートを投稿したが、すぐに面目丸つぶれになったMicrosoftに捕まえられ、「家」に連れ戻された。
 「調整する間、Tayのオフライン状態を継続する」とMicrosoftの広報担当者は述べた。「テストの中で、Tayは短時間、不注意によりTwitter上でアクティブな状態にされた」
 Microsoftは現在、TayのTwitterアカウントを非公開設定にしており、すでにTayをフォローしているユーザー以外は、Tayのツイートを閲覧したり、埋め込んだりすることができなくなっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
posted by Kose at 14:24| 評論

2016年03月29日

保育士の給料は安いのか?

テレビのニュースで、保育士の給与が安いため、保育士不足で、待機児童が増えると簡単に結論づけている。死ね!
その場合、下の図表Aの全世代男女合計平均給与とDの保育士平均給与を比較しているはずである。
だが、問題は保育士に限った問題ではなく、世代に関係なく、女性の給与が低いのである。
そして、保育士の平均貴族年数が8年弱として、仮に短大や専門学校出身で保育士となったとすると、平均的に28歳で保育士はやめていることになる。保育士の女性の占める割合は、93%である。
仮に、女性保育士の結婚の傾向について問わないとすると、Cの女性の平均給与226万円と女性保育士の平均給与314万円を比較すると、保育士が顕著に給与が安いとはただちに言えないというのは明白である。
明らかに保育士が女性が主たる職業であり、おそらく結婚退職が多いことによって、20代後半の女性の給与295万円が高いか安いかの指標となるであろう。
基本的に、女性の給与は男性より安く、女性が20代後半で退職する傾向が高いとすれば、保育士の給与の安さは、単に女性の職業的地位の低さを反映しているのに過ぎない。
自民党も野党も、参院選前に、保育士の給与を上げるとか公約するだろうが、そもそも20代後半の女性の全般的給与が安いという、わりと当たり前の構造(キャリアや資格で女性が付きやすい職業が給与が安い)を大変革する気でもない限り、口先だけだと思うが、このような性別とキャリアの構造は政府が簡単して簡単に変わるものではない。当たり前だが男のほうが強いから、高い地位を得る傾向というのは通文化的である。なんかものすごい社会革命でもする気なら、保育士の給与を論じてもいいが、そうでなければ、なんで保育士だけ?ということになる。
安倍自民党は、社会的不平等に介入しようとするが、このような職業的差別構造は、今日明日の課題ではない。
保育園落ちても、なんとか自分ですべきであって、政府に期待するのは短絡であるし、それに応えようとする政府も短絡である。
保育士に限らず女性が主につく職業の初任給を全般的に上げるというような取り組みの中でのみ若干の解決の端緒につくことができるかもしれない。だが構造的再帰的圧力がかかるので「簡単ではない」。1億は総活躍しない。
おそらく、より高いキャリアや資格をもつ女性がより働きやすくすることが先決である。自民党的解決はそれしかない。
もちろん女性がより高いキャリアや資格を目指さないことには再帰的構造問題は解決しない

図表(たぶん国税庁の数字だと思う)
A 全世代平均給与
男性 514万円
女性 272万円
平均 415万円

B 20歳代前半平均給与
男性 265万円
女性 226万円
平均 246万円

C 20歳代後半平均給与
男性 371万円
女性 295万円
平均 339万円

D 保育士平均給与
保育士 317万円
平均年齢 34.8歳
平均勤続年数 7.6年
男性平均年収 351万円
女性平均年収 314万円
男性割合:6.6%
女性割合:93.4%
posted by Kose at 17:50| 評論

2016年03月16日

バイトルCMからの・・・

バイトルは名古屋から大きくなった派遣業者で、おそらく京楽がらみでAKBのCMとか企画をやらされていたように思っていたが、なんとさいきんラグビー主将リーチ・マイケルさんに変わっているじゃありませんか。

http://campaign.baitoru.com/2016/

だから何だと言うかもしれないが、AKBがまともに収益挙げられるのはCM以外ないと思うのよ。

そんでアサヒ飲料(WANDAでAKB乱発)をみると:
http://movie.asahiinryo.co.jp/contents/
「カルピス」ブランド“自然に生きる人々”編 長澤まさみ
放映開始日 2016/4/ 1

「カルピスソーダ」“合戦の緊迫感からのカイホー”編 なんか散切り髪のおっさん
放映開始日 2016/3/11

十六茶「登場」編 新垣結衣
放映開始日 2016/2/ 2

十六茶「品質」編 15秒 新垣結衣
放映開始日 2016/2/ 2

めめはな茶「登場」編 ?
放映開始日 2015/11/24

三ツ矢サイダー プラス「食後の血糖値」編 15秒 博多華丸・大吉
放映開始日 2015/9/29

ウィルキンソン タンサン「デート」編 15秒
放映開始日 2015/6/27

「すきっとレモン 登場」編 15秒 工藤工
放映開始日 2015/6/ 2

「カルピス」“うちの夏は、冷やしカルピス(R)”篇 佐々木希
放映開始日 2015/6/26


等である。Wandaはどうなんだと調べてみるとCM動画がないらしい。
http://www.asahiinryo.co.jp/wonda/sp/

そういうわけで、AKBはCMからほとんど消えたかもしれない。忘れられると酷いものだ。前にAKBのCM調べたことがあるから気づいたけど。みんな何にも気づかないだろうな。電通・・・もビジネスだからな。

そのうち資金が尽きて消滅する。
posted by Kose at 09:53| 評論

2016年02月27日

売られたけんかを買うバカな大人たち 訂正:査読について

小保方氏ら4人論文 英科学誌が撤回 共著者3人申し出
毎日新聞2016年2月27日 11時28分(最終更新 2月27日 14時27分)
「ネイチャー・プロトコルズ」 11年に報告
 英科学誌「ネイチャー・プロトコルズ」は、元理化学研究所研究員の小保方晴子氏(32)らが2011年に報告した論文を、1月13日付で撤回したと発表した。責任著者で日本再生医療学会前理事長の岡野光夫・東京女子医大特任教授ら、小保方氏以外の共著者3人が撤回を申し出たという。同誌は「小保方氏にコメントを求めようとしたが連絡がつかなかった」としている。
 論文は再生医療に用いる細胞シートの性能に関する内容で、STAP細胞とは関係がない。筆頭著者は小保方氏で、共著者は岡野氏と大和雅之・東京女子医大先端生命医科学研究所長、常田聡・早大教授。
 発表によると、論文内の二つの図が酷似しているなど複数の問題があり、共著者3人が、図の元データを確認できず、結果に確信が持てないとして撤回を申し出たという。この論文に関しては、STAP論文問題が発生した14年から、インターネット上で疑義が指摘されていた。須田桃子


あきらかに「あの本」の怒りの矛先は早稲田大学と須田桃子に先鋭的に向かっているのに、そのけんかに買って出た大人げない連中が顔をそろえた記事。太字下線にした部分は須田が勝手に加えたものである。よくご存じなことで・・・ネイチャー>インターネット>新聞その他という価値観!!!

スクープは朝日が速かった。また記事の裏取りは読売がしっかりしている。
 岡野氏は26日、読売新聞の取材に、「内容すべてが間違いとは考えていないが、修正すべき図があるのは事実。このまま放置しておくわけにいかないので取り下げた」と述べた。


裏取りをしない思い込みの須田文学は健在である。
そして他者の発言を限りなく引用する小保方晴子文学とは対照的である。

ところで朝日はネイチャー・プロトコルという名前を出さないという賢明な判断をしたのだが、大前提としてネイチャー・プロトコルズって何なのよの説明をしない読売と毎日は失格である。とくに読売のネイチャー論文は大ざっぱすぎで「間違い」である。文芸春秋と週刊文春を一色単にする程度の間違いである。そしていずれにせよ「小保方晴子」「ネイチャー」を説明なしに結び付けるのは、おそらく無意識だろうけど、作為的ミスリードそのものである。

Nature Protocols
ネイチャー・ジャパン株式会社
質の高いラボプロトコルのための新しいインタラクティブな情報源!!
プロトコルは「レシピ」のように書かれ、方法の内容が実施手順に従って説明されているので、科学者はそれを研究室に持ち帰って、自らの研究分野に直ちに応用できます。また本サイトには、掲載されたプロトコルのそれぞれについて研究者が議論し、コメントするためのツールが用意され、さらなる修正や改良ができるようになっています。そうすることで、Nature Protocolsは、最新の技術の進歩にスポットを当て、各分野の専門家の助言に従って改良を行うことを奨励するダイナミックでインタラクティブな情報源となるのです。


訂正
ネイチャープロトコル編集チームのみの査読付きらしい。
「ネイチャー・プロトコルズ編集チームが委託した査読された手続による」でした。めんご。
The content, the Nature Protocols, are high quality, peer-reviewed procedures commissioned by the Nature Protocols editorial team. These protocols must have proven themselves in the laboratory, having been used to acquire data reported in published research papers.


Nature Protocolの原記事
NATURE PROTOCOLS | RETRACTION
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Retraction: Reproducible subcutaneous transplantation of cell sheets into recipient mice
Haruko Obokata, Masayuki Yamato, Satoshi Tsuneda & Teruo Okano
Nature Protocols 11, 616 (2016) doi:10.1038/nprot0316.616a
Published online 25 February 2016
Nat. Protoc. 6, 1053–1059 (2011); published online 30 June 2011; retracted 13 January 2016
http://www.nature.com/nprot/journal/v11/n3/full/nprot0316-616a.html
Masayuki Yamato, Satoshi Tsuneda and Teruo Okano would like to retract this protocol after concerns were raised by the community about some of the figures. Specifically, concerns were raised that the fourth graph in Figure 5a and the first graph in Figure 5b look very similar, and some of the error bars look unevenly positioned. Masayuki Yamato, Satoshi Tsuneda and Teruo Okano have been unable to locate some of the raw data to verify these figures and are no longer confident in the paper's results. Given that these results are key to demonstrating the reliability and reproducibility of the protocol, these authors wish to retract the protocol, and they sincerely apologize for the adverse consequences that may have resulted from its publication. Haruko Obokata could not be reached by the journal for comment on the retraction.
posted by Kose at 15:57| 評論

2016年02月23日

集団ヒステリーの実証 2 須田桃子の場合3

これは須田桃子本人ではなく、須田が毎日新聞に入社した年に毎日新聞取材班が、出版したもの。

発掘捏造 単行本 – 2001/6/1
毎日新聞旧石器遺跡取材班 (著)


日本人のルーツ探しのロマンに彩られた「最古の旧石器発掘」への挑戦が、実は自作自演だった。教科書の書き換えにまで波紋を広げた上高森遺跡での発掘捏造はなぜ起きたのか?一部で暴走する孝古学と、それを止められなかった学界の体質。さらに報道のあり方と使命を、毎日新聞旧石器遺跡取材班が自戒も込めて総括・検証する決定版報告。


レビューから、毎日新聞がスクープし、その後ねつ造と判明して、検証した本であることがわかる。
 このスクープを毎日新聞のチームがどのように世に出したかという経緯があますところなく明らかにされている。
 この事件の特殊さは「世紀の発見」を絶賛し、さらなる発見を求めたという意味でマスコミにも責任があるということをマスコミ自身が認めざるを得なかったことにある。
 マスコミによって「神の手」を持つとして現代の偶像になった男が、最後はほかならぬマスコミによって奈落へ転落させられていく悲劇。


今度は、2008年の須田の記事で、iPS細胞などのヒトクローンについての文科省の指針についてのものが偶然見つかった。記事はあいまいだし、結果どうなったのかわからないのだが、ヒトクローンは文科省は基本禁止である。
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H12/H12HO146.html
ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律(平成十二年十二月六日法律第百四十六号)
最終改正:平成二六年五月一日法律第三一号
(禁止行為)
第三条  何人も、人クローン胚、ヒト動物交雑胚、ヒト性融合胚又はヒト性集合胚を人又は動物の胎内に移植してはならない。

まあ当たり前だな。須田の論調は、解禁に前のめりで、しかも一般読者に何を言っているかわからない記事である。この場合、禁止が前提であることが書かれていないから、治療への応用が善(社会的正義)がグッドニュースだという風に読めてしまうのである。
ヒトクローン胚:研究解禁に向け報告書まとめる 文科省
 再生医療のためのヒトクローン胚研究について文部科学省の専門委員会は22日、研究の解禁に向けた指針の基となる報告書をまとめた。山中伸弥・京都大教授らが再生医療への応用が期待される万能細胞「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」をヒトの皮膚から作ることに成功しているが、報告書は「iPS細胞は基礎研究の段階で、ヒトクローン胚研究には科学的合理性がある」とした。
 同省は年内にも指針案を作成する。政府の総合科学技術会議の承認を得られれば、指針に従ったヒトクローン胚研究が解禁される
 クローン胚は、卵子や受精卵の核を取り除き、皮膚など体細胞の核を入れて作る。
 報告書は入手先を、手術で摘出した卵巣や不妊治療で余った卵子、不妊治療でできた染色体異常の受精卵(3前核胚)に限定し、提供は無償とした。
 研究の実施機関は、ヒトの胚性幹細胞(ES細胞)の作成やマウスなど動物のクローン胚を作成した経験を持つことなどを求めた。
 文科省の指針はヒトES細胞を扱う実験室は専用でなければならないと定めているが、専門委は同日、iPS細胞との比較研究に限り実験室を共有することを認める方針を決めた。【須田桃子】
毎日新聞 2008年1月22日 20時42分

すくなくとも、早くから再生医療の取材を行っていたという事実があることは最低限示された。そして上の毎日のスクープしたものが捏造だった件と、この時期の再生医療への前のめりな態度から・・・なんか推測できるものがある。
posted by Kose at 14:05| 評論

集団ヒステリーの実証 2 須田桃子の場合2

須田桃子が毎日新聞に入ったのは2001年、科学医療部に入ったのは2006年だそうだ。毎日新聞科学医療部(以下科学部と略)は、文系理系半々だといわれる。須田は、早稲田理工で物理かなんか学んだと見た気がするがわからん。

次は、須田が科学部に入った翌年の記事である。
前立腺がん:厚労省研究班…5人脱退へ 検診否定に反発
毎日新聞 2007年10月16日 3時00分
http://mainichi.jp/select/science/news/20071016k0000m0401...
 前立腺がん検診の有効性を検討する厚生労働省研究班(主任研究者、浜島ちさと・国立がんセンター室長)が、「PSA(前立腺特異抗原)検査による集団検診は勧められない」との報告書案をまとめたことに関し、メンバーや研究協力者の泌尿器科医5人が研究から脱退する意向を示していることが分かった。「内容に責任を持てない」ことが理由。PSA検査による集団検診は市町村の7割が実施しており、研究班の分裂は自治体に混乱を招きそうだ。
 研究班は主任研究者と分担研究者9人(うち泌尿器科医1人)で構成。研究協力者11人(同4人)も研究に参加する。脱退を表明した5人はいずれもPSA検診推奨の立場を取る日本泌尿器科学会の会員。連名で研究班に文書を送り、脱退のほか、今月末完成予定の報告書に名前を掲載しないことも求めている。
 分担担当者で脱退を表明した伊藤一人・群馬大准教授は「議論は最初から結論ありきで、泌尿器科医の意見は受け入れられなかった」と話す。一方、浜島室長は「議論を重ね、経緯も報告書に盛り込まれている」と説明する。厚労省研究班メンバーの脱退は、極めて異例だという。
 PSAは、前立腺の組織が壊れると血液中に漏れ出るたんぱく質。報告書案は、国内外の研究論文を評価した結果から、「PSA検査を使った集団検診に、死亡率減少効果があるかどうかを判断する根拠が不十分だ」とした。一方、泌尿器科学会はPSA検診を推奨する見解を表明し、学会独自の前立腺がん検診の指針を刊行する準備を進めている。【須田桃子】

これが典型的な社会正義を前提にした(科学的真理を前提にしない)科学記事である。
PSA診断と前立腺がんの統計的関連性は確認でき、泌尿器科学会は推奨しているが、科学的に一般集団(高齢者ではない)にPSA検査をしても早期発見早期治療が見込めないことが厚生省側の言い分である。また高齢者で発見される可能性が高いが、前立腺の転移力がさほどでなく、治療しない方がいい(高齢なので)という副次的問題がしてきされている。泌尿器科学会は国の検診のお墨付きを取れば「ウハウハ」だとゲスに解釈することもできるのだが、須田はしない。視点を変えることができない。
 前立腺がんの 5年生存率は、病期Bで約70%〜80%、病期Cで約50%〜60%、病期Dで約20%〜50%です。前立腺がんは進行が遅く、治療による延命効果もとても良いがんです。
http://www.saechika.net/kbk/main1/gan12/ZG-seizon1.html

須田の記事は、科学について報道しておらず、科学者ないし学会と厚生省の「人」について報道しているだけである。つまり科学的真理より、社会正義のほうに寄った報道なのである。須田の記事だけからはなんら読者の健康に有益な医学的知識が得られない。得られるのは厚生省と泌尿器科学会の政治的トラブルなのである。

どこかで見た風景の原点がここにある。

須田桃子3に「つづく」
posted by Kose at 12:45| 評論

2016年02月22日

集団ヒステリーの実証 3 朝日・読売が騒がない理由の感想

朝日新聞は、慰安婦報道で見たように、リベラルな「色を付ける」から、一連の集団ヒステリーでさぞや「反〜」の報道をしたと思うかもしれないがそうではない。少なくとも科学報道について、それゆえ原発事故放射線被害についてネットの認識はこんな某ツイートでわかる:
***(アベ政治を許さない) **** 2015年****
いや、朝日新聞の科学医療部は昔から政府ベッタリ、原子力ベッタリの安全派だから…最初から何も期待してない、と言うより我々の敵なんですよ。

いくらか検索すると、朝日新聞科学医療部は基本的に「科学的真理」へのコミット>社会正義へのコミット、であることがわかる。そのため放射線被ばくに関して、たとえば「年間100mmsvでも大丈夫」とか書いちゃう。社会不安を考えなければ、年間200mmsv以下ならOKだというのが科学的真理である。そのため原発作業員の被ばくレベルが詳しくはわからないが200〜250mmsvに設定されているはずだ。1mmsvで騒いでいる国会はまるで非科学的である、と朝日新聞科学医療部は思っているだろうね。特別に何もなくても2.4mmsvくらい人は被ばくしているというのに・・・・

この場合朝日新聞は、一般大衆と科学の間で板挟みにならない。一般大衆の正義は、たぶん政治部か社会部の担当なのだ。

読売は保守だから保守だと思うかもしれないが、読売科学部の記者はかなり長い一般記者生活を求められる。そのために記者として保守的なのだ。イデオロギーだけで保守的とは必ずしも言えない。

かくして、二大紙は、集団ヒステリーに関与するスタンドプレーをしていないと短く結論する。

ただし読売が新国立競技場白紙撤回に先んじて自民党の意向を汲んで直前にちょうちん持ち記事を連発したのは本当である。あれの構造は、牧文彦や日本建築家協会というより、予算問題で、野球TOTOを読売に打診したら断られ(ことわってよかったね、すぐ野球賭博や清原問題出たから)、予算不足が決定的になって、自民党=読売新聞の政治的判断で、とにかく予算問題の範囲で撤回したのがぼくの考える真相である。ご丁寧に、直前に有森裕子と為末大にアスリートのちょうちん声明を出させる演出して、その後それを国民の声として、建築家ははずして安倍首相が決定する段取りになったと思う。ましてや左派的立場から運動を演出していた東京新聞など何の影響力もなかった。

このため、新国立競技場白紙撤回を集団ヒステリーに入れていいのかは疑問である。形式は似ているんだが。

日経については、STAPの古田彩問題がある。日経は専門雑誌を多数抱えているため、記者経験のない専門家がオタク記事を書く危険があるんじゃないかというのが今のところの推測である。

まあ調査は甘い。また問題を発見したら、意見を変えるかもしれない。
posted by Kose at 17:50| 評論

2016年02月21日

集団ヒステリーの実証 2b ネット世論の規模

アマゾンのレビュー欄は否定派か擁護派にわかれて、擁護派が倍以上だみたいな読み方をするだろう。

俺は賛成だろうと反対だろうとどうでもよくて、実在はどうかだけである。

大隅典子が利用したネット世論は見かけ上非常に強力に見えた。

新聞はネットで次々と画像の疑義などの告発が上がっており、海外で再現できないという声も多数上がっている、という報道をしていた。

海外で継続的に研究不正を匿名で調査しているサイトがあるのは見た。日本のはそれほど体系的ではなかった。その後日本の告発サイトが何をやっているか知らなかった。そのサイトの投稿者は、slash.jpで、もう少ししたら実名名乗ることができるかもしれないと書いていたのを見たことがある。あれがkaho、つまり遠藤高帆だったわけだ。つまり、大隅典子と遠藤高帆は最初から通じていたわけ。「あの本」には書いてないけれど。

まあこれも余談だ。

アマゾン・レビューでわかることは、アンチ・小保方ネット世論が実際はどれくらいの規模かということだ。

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これの見方は、アマゾンレビューの低評価を積極的に開陳できる人間は最大でも125人だという驚くべき事実である。ただし見てみる限り、本当の外野も含まれて見るみたいなので、騒動時の反小保方ネット世論の中核グループは125人をもっと下回るとみるべきだということである。

そして反小保方レビューの最大支持を集めているレビューの「参考になった」数が、コアではなくその周辺の有象無象+外野だとみなすことができる。

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1月28日の熱狂的に長文のレビューである。2029人である。これは多いと思うだろう。もちろん正当に本ないし著者に批判的な人がいても全くおかしくない。このレビューは、レビュー全体で上位なので目によくつくままの状態である。
1月28日からしばらく圧倒的に低評価が多かった事実を踏まえ、その最初の低評価レビューで支持が集まらなかったものは実質、組織的な盲目的なアンチが大体どれくらいいたかを示唆すると思われる。それはよほど低評価を全部あさる人でないと見ることはできない状態である。

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397人である。これが組織的盲目的なアンチ・小保方ネット世論の実数に近いとみなす。同意してくれないで構わない。

遠藤高帆+大隅典子+組織的なアンチ397人(レビューをした125人のコアと支持だけした272人の外野)+非組織的なアンチ1682人(2079人−397人)。

大体の規模はこんなものがSTAP騒動のネット世論の正味だとみていいだろう。その10倍ではない。

理研職員は3470人である。
あほな話だが、仮に理研職員が総動員されたとしても3分の2しか動員されていないことになる。3分の1は親小保方派であることになってしまう・・・。

ちなみに日本分子生物学会は会員数1.5万人である。いかに大隅典子がスタンドプレーをしたかがよくわかる。

かくして、声の大きいごく一部の人間がまるで全体であるかのような印象を大いに与えたと評価できると、実在論的に考えて構わないと結論を得る。

支持レビューがアンチの倍であることを考えると、今後アンチの外野が知らんぷりする可能性は大いにある。そもそも無責任にアンチだった奴は、心の底では応援していたんだよ、と寝返るものだ。

今後、日本分子生物学会員が総動員されると、話はまた別だがね。
posted by Kose at 18:35| 評論