2016年12月26日

4つの不正の意義

佐藤貴彦氏の著書は読んでおくべきだった。
しかし、今年1月まで1年くらい、ジョン・R・サールの未邦訳書の海賊訳をやっていて、睡眠も腰痛もどうしようもなくなり、休もうと思ったときに小保方晴子氏の『あの日』が刊行され(1月28日)、まあ本業離れてネットで遊んでいただけなので、本を読もうという気がなかったのである。渋谷一郎氏の本は読んだけれど。そしたらアホウが、小保方氏がSTAP HOPE PAGEに掲載した緑色蛍光の画像の「輪郭」を抽出して、不自然な加工の痕跡がないことをこのブログに掲載したら、毎日DoS攻撃するようになって、猛烈に頭にきて、戦争に参加することになったのである。
これ
TR-green2.png

今度はGIMPでやるが、というのも古いバージョンのPhotoshopがWin10で使えなくなったからなんだけど。

フィルター>輪郭抽出>色>脱色>色>明暗反転、で得られる。
Gimpはフリーだから自分でどうぞ。
https://www.gimp.org/

TR-green3.png
*若干直線的な部分が出るのは、PhotoshopだろうとGimpだろうと同じである。圧縮の影響が出ていると考えた。

俺は、輪郭が不自然ではなく、稚拙な加工は認められないといっただけである。上の緑の漠然とした図にこういうシワのようなものがあるというのが驚きである。推測では当然ながら「球状」であることが、外縁の輪郭の多さから言えるのではないかということである。こんなことは3分でできるので、これで恨まれていた日には、カップラーメン食うごとに人に恨まれなくてはならないことになる。

この画像と同時掲載されたグラフが、検証実験の前半で、相澤真一博士とともに小保方氏がやった予備実験の結果の一枚であることが、相澤論文のオースティン・スミス博士らのレビューへの回答で明らかになっている。相澤氏が、練習でどんないい記録を出しても、本番で出せなかったら意味がないとか、例えたその練習である。

ぼくの推測では、STAP HOPE PAGEは、漫然と小保方氏が自主的に作ったものではなく、5月にOCT4マーカー発現実験を成功させた、セントルイス・ワシントン大学(米大統領選の2回目が行われた大学)から依頼があってそれに応えたのじゃないかと推測している。というのもHP立ち上げ直前に、ハイデルベルク大学がOCT4マーカー発現失敗の論文を掲載したのだが、ワシントン大とハイデルベルク大の記事の受付日が同じだったからである。そしてHPのプロトコルを参考にしてワシントン大が成功したと考えられるのである。それを受けて、相澤論文の再掲載とレビューが続く。これらはそういってよければ「仕組まれた」作戦だったと思う。そのひとつの理由に、HPは初期の訂正以外全く更新されていないからだ。もう目的は果たされたと見なすことができる。

HPは科学コミュニティ上には存在しない。有志の科学者にとってのみ何か意味があるのである。
それも妨害工作にあったが、日本の妨害工作が「本物」であることを海外の有志の研究者たちは学んだに違いない。

そういうわけで、夏頃生物学の論文の翻訳をやったが、あれは本当に知識ゼロでやったので、上手くいかなかった。まだ睡眠も腰痛もひどかったし。頭にくるし。2ヶ月余休んで、腰痛も睡眠も98%位よくなった。たくさん生物学の本を読んだ。わからないことの方が多いが。

予測シリーズは、佐藤貴彦氏のT細胞の扱いに注文をつけるため、いろいろ考えたら、出てきたファンタジーのひとつである。

そこで不正認定された、増殖率のグラフのオリジナル・データの不在は、なんとSTAP幹細胞の非存在の証拠として評価できるという結論になってしまった。少なくともES細胞様のSTAP幹細胞は「ない」。

ぼくの勉強の成果だが、幹細胞の定義で、幹細胞は、A)自ら分化し(増殖し)、B)他の細胞に分化する(多能性)、の二つの条件をクリアしなくてはいけない(『幹細胞』岩波書店、2016)。多能性ばかりにみなさん目を奪われているが、Aの増殖のレベルが低ければ、幹細胞と認められないのである。だから、増殖率のグラフが不正だということは、STAP幹細胞がAの条件をクリアできていないという意味で、実在しないと言うことである。

ずいぶんお利口になったものだ。

TCR再構成については、佐藤貴彦氏の新著で批判した。リンパ球は骨髄で作られ、さらにT細胞は一度胸腺に送られてから、リンパ節や脾臓に蓄積されるため、枝葉末節な実験である。大前提と勘違いしている。おそらく脾臓由来のSTAP細胞は確率からいってB細胞であると考えるのが現実的だろう。T細胞はオマケである。そのオマケで骨髄由来の幹細胞ではないと証明できる程度である。これはサイエンス誌の指摘があったことがわかっているので、遡及的に研究不正ではないのは当然である。

テラトーマはまあ小保方氏が不思議ちゃんだと言うことでいいのかもしれないが、これは小保方氏がノートパソコン内でデータも論文もプレゼンも全部、いろいろ引っ越しをしながら、変更するというような独自のスタイルから起こるべくして起こったものという側面があるだろうことを指摘しておきたい。どれもこれもオフィスが画像データ管理似よい機能を提供しているとは思えないからである。MSが画像についてアドビの優性を終始覆す力がなかったせいかもしれない。

メチル化は最低3つオリジナルデータがあるので、STAP細胞が最低三回初期化された意味だと肯定的にとらえておこうと思うだけである。だいたいメチル化って知っている?細胞が分化してより特殊な細胞になるとDNAの部分がメチル化という修飾で、いわば黒塗りされて、読み取れない状態になることを言うのだと言うことをこの2ヶ月余で学んだ。

理論的には、細胞膜の損傷が、「何か」を引き起こし、「脱メチル化」が生じて、初期化されるのだ。
都庁の文書がのり弁状態だったのが、追求を重ねるうちに、全文読めるようになるのと似ている。

そうすると、テラトーマは証拠価値が肯定的にも否定的にも価値がない意味不明な(見栄えがよいだけか)不正かもしれないが、全体として小保方氏の不正は他愛がなく、「STAP幹細胞の増殖能は本当はどの程度のものだったか」というのが、STAP細胞事件の科学的意義における不正の存否を決めると私は思う。
posted by Kose at 22:09| STAP