2016年08月10日

セミプロ・ブログって

朝日新聞のWebRonzaにSTAP細胞に概念上近接する米独の研究についての投稿(「米国とドイツでSTAP細胞関連の論文発表 不都合な事実を無視するマスメディア」)をした湯之上隆氏が、修正を要求されたうえ、それを投稿は認められた。しかし担当編集者がクビになり、代わって、昨日論理の誤用を指摘した粥川準二の湯之上氏の主張を否定する記事をWebRonzaが掲載したという話がBusiness Journalに掲載された。

要するに二人とも別に細胞生物学のプロではないし、他にもソースがあるので「どうでもいい」ので無視した。粥川準二は論理のイロハもわかってないし。米独の研究がSTAPとは独立しているのも確かだが、STAPと関係ないわけではないし、さほど権威が高くないので、評価が難しいということだ。それだけである。

科学史ではもっと同じ研究を全然別なところで同時行っていて、新発見の栄誉をいずれか、あるいは両方がとるということは珍しいことではない。

ぼくの感触ではSTAPと概念的に同じ現象が見つかっている、というかSTAPのような現象がみつかるのは、トカゲのしっぽなどから、あってもおかしくないということである。

ただ、STAPの話を読む限り、条件が難しく、とくにSTAP自体の増殖能力が弱いことは認められているため、それが確立するのは時間がかかるだろうに、科学誌掲載の要求にヴァカンティ氏が負けて、基礎的研究をおろそかにして、若山にキメラ作らして証明する愚挙に出たのは間違いだっと思う。キメラを科学誌の査読者が要求し続けたのは、それは無理だろうと信じていたからに違いない。麻酔医の発見をプロパーの幹細胞生物学者が容易に認めることはありえないということである。

STAP事件は日本のヒステリーのように思ってきたし思われていると思うが、そうではない。アメリカの幹細胞生物学者のエスタブリッシュメントが、大隅典子を使って、潰しにかかったということだ。彼女らが「日本の科学コミュニティの信頼」を錦の御旗に掲げていたのは、まさに「アメリカのエスタブリッシュメントへの信頼」が念頭にあったのだと憶測している。

そして潰れたが、それは誤って潰したと信じる。

さて個人のブログでどんな阿呆な突拍子もないことを書いても無害である。

だがいくつかのセミプロ個人ブログはひどい。そして朝日新聞のWebRonzaの場合は朝日新聞本体の特定の個人、2014年当時大隅典子とともにWebRonzaで猛烈な反STAPプロパガンダを行った「朝日新聞編集委員WebRonza所属東大物理学科卒、高橋真理子」が上の湯之上記事を粥川記事で潰しにかかったのはほぼ自明であるが、湯之上氏がその編集員の情報をもっていなかったところが情けないというか、お人よしというか。

まあこれはセミプロブログが、結構政治的に裏があって表に出てくるのだということが明白となったひとつの事例である。

セミ・プロブログなんて、よほどでないと普通誰も目に通さないエキセントリックなものばかりが多いんだけどね。そして普通目を通すことはないし、目を通したとして論評に値するものは99%ない。

ブログのいいところは唯一、記録としてウェブ検索対象になるということくらいである。ここには全くランダムな記事がたくさん掲載されているが、希少な情報があり(たとえば、デレク&ドミノスのジム・ゴードンの監獄生活を報じた記事の翻訳や、プレスリーのドーナツの件について徹底して調べた記事ー本当の真相には迫れなかった―日本人DJがラジオで流したデマだった)、ぼくの関知しないところで役にたっているのである。

ぼくの場合は、1%のひらめきが失われる前に、それを書き留めておくという意味くらいしかない。
資料とか集めて完全なものにする能力は99%ぼくにはないのでね(そういう能力があったら違う人生でお金を必要条件とすることができた)。誰か気になったら、あとはやってくれ。
posted by Kose at 06:43| 評論